熊本市中心部の再開発複合施設SAKURA MACHI Kumamotoは、商業、住宅、ホテル、オフィス、バンケット、そして熊本城ホールが一体となった施設である。建設途中の2016年4月に熊本地震が発生し、防災・減災など、様々な見直しや工期延長を余儀なくされたが、2019年12月に熊本城ホールは無事グランドオープンを迎えた。
弊社は設計事務所側のコンサルタントとして、市やアンバサダー、アドバイザーとして参加した専門家のご意見を設計者と共に協議し、設計・施工に反映する業務を行った。
熊本城ホール棟の１階にある展示ホールは、11t車の乗り入れや、２分割利用、昇降バトン・天井固定グリッドパイプなど、展示利用に適した計画とした。２階のシビックホールは、２分割利用や平土間利用だけではなく、気軽かつ身軽なコンサートの開催のために、固定舞台と移動観覧席を設置し、音響、照明、楽器類を備えるホールとした。ホール間の防振・遮音に配慮して、3階は会議室フロアとし、4階にメインホールがある。メインホールホワイエからは熊本城が正面に眺められ、屋上庭園とつながっている。会議と電気音響系コンサートが主用途であり、コンサートツアー等での機材の持ち込みが行いやすいよう、各部の納まりに配慮している。約2,300席の客席は、2階席の空中に浮いたような形状が特徴的である。
建築概要
- 所在地
- 熊本県熊本市 MAP
- 設計者
- 日建設計＋太宏設計共同企業体
- 開館年
- 2019年
- 延床面積
- 30,780.28㎡
- 施設構成
- メインホール、メインホールホワイエ、シビックホール（多目的ホール）、展示ホール、会議室×19室
- 収容人数
- メインホール ：固定2,304席（1階席1,738㎡、2階席566席）
シビックホール：750席（移動観覧席320席、仮設席430席）
展示ホール ：約1,630㎡
施設種類
- 劇場
- ホール
- 会議室
- コンベンション施設
- 展示場
業務領域
- 設計段階、施工段階