Kアリーナ横浜は、横浜みなとみらい21地区の大規模複合開発によって誕生したミュージックテラス内に位置している。コンセプトに音楽特化型のアリーナを掲げ、2万席規模でエンドステージ型を採用した。
弊社は主に、舞台特殊設備の方針検討や運営計画の検討を行った。これまでにない新しいアリーナのあり方を具現化するにあたり、ライブツアーで施設を利用する舞台技術会社への合同ヒアリングを実施した。
世界レベルのアーティストによるツアーも開催できる、日本でも有数のスペックを目指した。舞台上に舞台機構を充実させる劇場とは異なり、演出用機材の持ち込みが主となるアリーナでは、仮設自由度の最大化が求められる。そこで舞台エリアの前方・後方の両面にトラックの乗り入れ可能な搬入出ルートを設けた。さらに総荷重 120tまで吊れる天井、耐荷重3t/㎡のアリーナ床面、電源容量3,500kVAを実現したほか、舞台に6基、拡張を想定し客席前方に2基、昇降グリッドを採用した。
また、音楽特化型アリーナの実現に向け、これまで催事ごとに都度主催者側が持ち込んでいた昇降トラス、仮設ステージ、照明機材とインフラ、メインスピーカー、LEDスクリーンを施設で常備し、設営・撤収の省力化に配慮した。
建築概要
- 所在地
- 神奈川県横浜市西区みなとみらい6-2-14 MAP
- 設計者
- 野沢誠(総合クリエイター)・梓設計
- 開館年
- 2023年
- 延床面積
- 118,384.78㎡
- 収容人数
- 20,033席
施設種類
- アリーナ
業務領域
- 設計段階、施工段階