コンサルティング部門ソフト担当の呉です。
先日、研修として富山県黒部市にある黒部市国際文化センターコラーレのコラーレワールド・フェスティバル「EARTH MOVING」というイベントに参加しました。
コラーレは、弊社が新居千秋都市建築設計と共に建物の設計から管理運営計画といった開館まで一連のプロセスを共同して行ってきた、代表的なプロジェクトの一つです。
■コラーレの多様な市民参加の仕方
近年では、文化施設と地域住民との関係が重要視されるため、弊社が関わっている施設も住民参加について非常に力を入れています。
コラーレの市民参加は、市民参加組織の事例としてよくあげられています。コラーレには市民参加組織が複数あり、市民は自分に適する組織に所属することで、コラーレと係わりを持っています。
・コラーレ倶楽部
「友の会」機能の組織。入会(有料)すると、チケット優待や情報サービス、レストラン割引などが受けられるほか、「アクティブグループ」というコラーレ倶楽部の柱の一つで、好きなグループに入って活動することができます。
例)大人のピアノ「ドレミの会」
芸術体験サークル「やってみる会」
会場案内ボランティア「卑弥呼くろべ」
一時保育ボランティア「あいじ福祉会」
・運営委員会
自主事業を企画する市民参画組織。委員はコラーレ倶楽部のメンバーと有識者が半数ずつで構成されています。
・実行委員会
イベント実行委員会。地域住民の有志が集まって組織を形成し、イベントの最初から最後まで、
全てを自分たちの手で創り上げていきます。
例)24時間ぶっとおしライブ
コラーレワールド・フェスティバル「EARTH MOVING」
■「EARTH MOVING」から見た、施設と市民の絆
今回のイベントで、コラーレに関わっている皆さんの素敵なコミュニケーションと信頼関係は大変勉強になりました。
今回のイベントに関わっている実行委員の皆さんは、イベントを通して各年代各分野の人々が繋がって楽しい雰囲気となり、来場したお客様も思わず笑顔となっていました。
また、なにより欠かせないのはコラーレ職員の皆さんです。
決して多いとは言えない人数の職員の皆さんが、実行委員の皆さんのために「無理しない」「気軽に参加できる」環境づくり(当日のみ参加できる人でもすぐ分かる資料づくり等)を行い、市民の皆さんも架け橋となっている職員を全力でサポートする姿勢など、とても印象的でした。
コラーレ職員の皆さんが持っている「市民と共に【楽しむ】意識」。市民参加を業務のひとつと考えることも大切ですが、市民と共にイベントを作り、一緒に楽しめる気持ちは欠かせないと思いました。
劇場は、ただのハコモノではなく、「ひと」がいるからこそ成り立てると改めて思いました。